No More 育児!〜母親失格者の本音〜

0歳2歳の息子2人、働く母親失格者の本音。母親像に理想がある方は気分を害すので見ないでください!

育児が炙り出す自分の未熟さ

女友達が娘さんとの毎日をSNSに綴っている。
どんなにぐずられても、ぐずり終わるのを待ち、その後に優しく理由を問いかけたのだそうだ。

それを見て驚いた。私だったら、最初こそ一生懸命その原因を突き止めようとあれやこれやと提示してみるけれど、それでもわからないとなったら「もう!なんでなの?わかんない!勝手に泣いてなさい!」とキレて放置し、どんなにギャン泣いても無視。そして泣き終わりそうな頃には私の頭も少しは冷えてきたので、牛乳でも持っていって(とりあえず)抱きしめてみる。心の中ではイライライライラを抱えて、蹴り飛ばしたいのをぐっとこらえている。そしてアニメでも見せて気分転換をさせ、なんとなく解決させるのがパターンだ。息子からしたら、向き合ってくれてたと思ったらキレて、どっか行っちゃったと思ったら抱きしめてくれるという、なんとも情緒不安定な母親に見えることだろう。

 

長男と向き合ってる私はきっと、般若のような顔をしてると思う。
眉間にシワを寄せ、怒りと冷淡さを凝縮したような顔で煩わしいものでも見るような目をしてるだろう。

 

そんな私を見て、夫はどう思ってるんだろう?

心の狭い余裕のない女だと呆れてるだろうか。
こんなにヒステリックな女だったのかと驚いてるだろうか。
いずれにせよ、出産する前までは見たことない醜い私がそこにいるだろう。

いつもサラッとした空気を纏う朗らかなSNSの女友達はきっと、あの彼女のまま育児をしてるような気がする。

私はもっと、自分は人間的に成熟している人間だと思っていた。感情の波がほとんど無かったし、ほんとに怒ったことって記憶にないし、人に嫌なことされても、まぁいいか、人間なんだしみんな完璧じゃないよねって許せたし、感情に振り回されず建設的な会話ができたし、実際夫にも、そんな人間だと思われていた。

だけど息子が生まれてそれは一変した。息子と向き合ってると、見たことない自分がどんどん出てきて、未熟な自分をまざまざと実感させられる。なんて感情的で、自分勝手で、ヒステリックで、短気で、余裕のない人間なんだろう、私は。

良い妻とはきっと、家事や育児をしっかりやるだけではなく、きちんと深く子供達を愛している人だろう。
それでいえば、私は落第者だ。

 

夫はプロポーズの時、よくまだ残っていてくれたね、君のような人が。僕はラッキーだよ。と言ってくれた。
だけど私は残っていて当たり前の人間で、むしろラッキーなのは夫のような人と結婚できた私の方だった。

私が子供達を深く愛せて、どんなイヤイヤにもにこやかに、またはちょっと困ったな、くらいで対応できて、思慮深く正しく子供達を導ける母親だったら、どんなによかったか。

女友達のそのSNSを見て、夫はハズレくじを引いてしまったんだな、と申し訳なくなった。

それまではいつでもあんなに冷静でいられた私が、どうして息子に対してだけはそうじゃないのか、これが本当の私なのか。

仕事とは人間の利己的な面を露わにすると思っているが、育児は人間の隠れた未熟ささえも炙り出し露わにするものなのかもしれない。